牛肉の筋も美味しく!活用レシピ5選
牛肉の筋、というと硬くて調理が難しいイメージがあるかもしれませんが、実は旨味が凝縮しており、調理法次第で驚くほど美味しく食べられる部位です。煮込み料理にすることで、コラーゲンが溶け出し、とろけるような食感に変化します。今回は、そんな牛肉の筋を余すことなく活用できる、とっておきのレシピを5つご紹介します。普段は捨ててしまうかもしれない筋を、ぜひご家庭の食卓で活躍させてみてください。
1. じっくり煮込む!牛すじの定番!どて煮
名古屋めしの代表格とも言えるどて煮は、牛すじの旨味を存分に味わえる一品です。時間をかけてじっくり煮込むことで、牛すじは驚くほど柔らかくなり、濃厚な味噌だれが染み込んで深みのある味わいになります。
材料
- 牛すじ肉:500g
- こんにゃく:1枚
- 大根:1/3本
- 長ねぎ(青い部分):1本分
- 水:1000ml
- A(赤味噌:100g、砂糖:大さじ3、みりん:大さじ3、酒:大さじ3、醤油:大さじ1、だし汁:200ml)
- お好みで七味唐辛子
作り方
- 牛すじ肉は食べやすい大きさに切り、下茹でをします。鍋に牛すじ肉とたっぷりの水、長ねぎの青い部分を入れて火にかけ、アクが出たら取り除き、30分ほど下茹でします。
- 下茹でが終わった牛すじ肉は、水洗いして余分な脂やアクを取り除きます。
- こんにゃくは手でちぎるか、食べやすい大きさに切って下茹でし、アクを抜きます。大根は皮をむき、大きめの乱切りにします。
- 鍋に下茹で済みの牛すじ肉、こんにゃく、大根、水を入れて火にかけ、アクが出たら取り除きます。
- 大根が柔らかくなるまで弱火で1時間ほど煮込みます。
- Aの調味料をすべて混ぜ合わせ、鍋に加えます。
- さらに弱火で30分~1時間ほど、煮汁が少なくなり、牛すじと大根に味が染み込むまで煮込みます。
- 器に盛り付け、お好みで七味唐辛子を振って完成です。
ポイント: 牛すじ肉は一度下茹ですることで、臭みが取れ、より美味しく仕上がります。味噌の種類はお好みで調整してください。赤味噌を使うとコクが増します。
2. 彩り豊か!牛すじと野菜のトマト煮込み
トマトの酸味と牛すじの旨味が絶妙にマッチした、洋風の煮込み料理です。野菜をたっぷり加えることで、栄養バランスも良く、見た目も華やかになります。パンはもちろん、ご飯との相性も抜群です。
材料
- 牛すじ肉:300g
- 玉ねぎ:1個
- にんじん:1本
- セロリ:1/2本
- にんにく:1かけ
- カットトマト缶:1缶(400g)
- 水:200ml
- コンソメ顆粒:小さじ2
- ローリエ:1枚
- オリーブオイル:大さじ1
- 塩、こしょう:少々
- お好みでパセリ(みじん切り)
作り方
- 牛すじ肉は下茹でし、食べやすい大きさに切っておきます(どて煮のレシピ参照)。
- 玉ねぎ、にんじんは1cm角に切ります。セロリも1cm角に切ります。にんにくはみじん切りにします。
- 鍋にオリーブオイルとにんにくを入れて弱火で熱し、香りを引き出します。
- 玉ねぎ、にんじん、セロリを加えてしんなりするまで炒めます。
- 牛すじ肉を加えて軽く炒め合わせます。
- カットトマト缶、水、コンソメ顆粒、ローリエを加えて混ぜ合わせます。
- 煮立ったらアクを取り除き、蓋をして弱火で1時間~1時間半ほど、牛すじ肉が柔らかくなるまで煮込みます。
- 塩、こしょうで味を調えます。
- 器に盛り付け、お好みでパセリを散らして完成です。
ポイント: ズッキーニやパプリカなど、お好みの野菜を加えても美味しくいただけます。煮込み時間が足りない場合は、途中で水分が減りすぎないように調整してください。
3. 旨味凝縮!牛すじと大根の和風煮物
甘辛い醤油ベースの味付けで、どこか懐かしい味わいの和風煮物です。牛すじの旨味が大根に染み込み、ご飯が進むこと間違いなし。お正月のおせち料理にもおすすめです。
材料
- 牛すじ肉:300g
- 大根:1/2本
- しょうが(薄切り):2~3枚
- だし汁:400ml
- A(醤油:大さじ3、みりん:大さじ3、砂糖:大さじ1、酒:大さじ2)
- 青ねぎ(小口切り):適量
作り方
- 牛すじ肉は下茹でし、食べやすい大きさに切っておきます(どて煮のレシピ参照)。
- 大根は皮をむき、2cm厚さのいちょう切りにします。
- 鍋に牛すじ肉、大根、しょうが、だし汁を入れて火にかけます。
- 煮立ったらアクを取り除き、蓋をして弱火で1時間ほど、大根が柔らかくなるまで煮込みます。
- Aの調味料をすべて混ぜ合わせ、鍋に加えます。
- さらに弱火で30分ほど、煮汁が少なくなり、味が染み込むまで煮込みます。
- 器に盛り付け、青ねぎを散らして完成です。
ポイント: 隠し味に少量の和風だし(顆粒)を加えても美味しくなります。煮込み終わった後に、冷める過程で味がさらに染み込みます。
4. 圧力鍋で時短!牛すじカレー
牛すじを圧力鍋で煮込むことで、短時間で驚くほど柔らかく仕上がります。じっくり煮込んだようなコクのあるカレーが手軽に作れます。野菜もたっぷり入れて、栄養満点の一皿に。
材料
- 牛すじ肉:300g
- 玉ねぎ:1個
- にんじん:1本
- じゃがいも:2個
- にんにく(みじん切り):1かけ
- しょうが(みじん切り):1かけ
- カレールー:1/2箱
- 水:500ml
- ローリエ:1枚
- サラダ油:大さじ1
- お好みで福神漬け、らっきょう
作り方
- 牛すじ肉は下茹でし、食べやすい大きさに切っておきます(どて煮のレシピ参照)。
- 玉ねぎは薄切り、にんじんとじゃがいもは乱切りにします。
- 圧力鍋にサラダ油、にんにく、しょうがを入れて弱火で熱し、香りを引き出します。
- 玉ねぎを加えてしんなりするまで炒めます。
- 牛すじ肉、にんじん、じゃがいもを加えて軽く炒め合わせます。
- 水、ローリエを加えて蓋をし、圧力がかかったら弱火で15分ほど加圧します。
- 火を止め、自然に圧力が抜けるのを待ちます。
- 蓋を開け、カレールーを加えて溶かし、とろみがつくまで煮込みます。
- 器にご飯と共に盛り付け、お好みで福神漬けやらっきょうを添えて完成です。
ポイント: 圧力鍋がない場合は、通常のお鍋でじっくり時間をかけて煮込んでください。炒める際に、カレー粉を加えて香りを立たせても美味しいです。
5. 牛すじとこんにゃくの甘辛炒め
煮込み料理とは異なり、炒め物として牛すじの食感も楽しむレシピです。こんにゃくのぷりぷりとした食感と、甘辛いタレが牛すじによく絡み、お酒のおつまみにもぴったりです。
材料
- 牛すじ肉:200g
- こんにゃく:1枚
- ピーマン:2個
- ごま油:大さじ1
- A(醤油:大さじ2、みりん:大さじ2、砂糖:大さじ1、豆板醤:小さじ1/2)
作り方
- 牛すじ肉は下茹でし、細かく切っておきます(どて煮のレシピ参照)。
- こんにゃくは手でちぎるか、食べやすい大きさに切って下茹でし、アクを抜きます。
- ピーマンは種を取り、細切りにします。
- フライパンにごま油を熱し、牛すじ肉とこんにゃくを入れて炒めます。
- 全体に焼き色がついてきたら、ピーマンを加えてさっと炒め合わせます。
- Aの調味料をすべて混ぜ合わせ、フライパンに加えて全体に絡めます。
- 汁気が少なくなり、照りが出てきたら完成です。
ポイント: 豆板醤の量はお好みで調整してください。唐辛子を加えてピリ辛にしても美味しいです。最後に白ごまを振ると香ばしさが増します。
まとめ
牛肉の筋は、下処理と調理法次第で様々な料理に活用できる万能な部位です。今回ご紹介したレシピを参考に、ぜひご家庭で美味しい牛すじ料理に挑戦してみてください。煮込み料理ではとろけるような食感を、炒め物では独特の食感を楽しむことができます。捨てる部分を美味しくいただくことは、食材を大切にするという観点からも非常に意義深いことです。
